■在留日本人の送還――人道主義的決斷
ソ連が日本に宣戦布告した1945年8月8日以降、中國(guó)各地に分散していた日本人たちは敗戦を意識(shí)しはじめ、関東軍の保護(hù)のもとで日本に帰ろうと、東北地方の各大都市に集まった。しかし日本は8月15日に降服を宣言、関東軍は武裝を解かれ、一部の首脳と大罪を犯した戦犯は逮捕された。軍隊(duì)の大部分が日本に送還されたため、中國(guó)に殘った日本人たちは軍の保護(hù)を受けられないばかりか、東北地方に置き去りにされた難民となってしまった。とりわけ「農(nóng)業(yè)移民」たちは、土地を離れて路頭に迷い、収容所入りを余儀なくされた。145萬人の在留日本人は衣食も足りず生活は苦しく、そのうえ報(bào)復(fù)を恐れ、戦々恐々として辛い日々を送っていた。日本人難民の問題解決は、戦後の東北地方が直面する重要な社會(huì)問題となった。
日本降服後の中國(guó)東北地方は、中國(guó)共産黨、國(guó)民黨、ソ連軍がそれぞれ一部を統(tǒng)治しており、情勢(shì)は複雑だった。各地の中國(guó)人は日本の植民地時(shí)代に迫害された経験を持っていたが、在留日本人に報(bào)復(fù)することはなかった。中國(guó)共産黨と國(guó)民黨、米國(guó)の3者の合意により、各勢(shì)力の統(tǒng)治區(qū)ごとに在留日本人を送還する機(jī)関が設(shè)置された。同時(shí)に送還へ向け調(diào)整が進(jìn)められ、各地區(qū)の在留日本人の送還日程が決定した。1946年5月7日から、米國(guó)が振り向けた軍艦や船舶、日本の汽船などにより、葫蘆島の港から日本人が送還され始めた。中國(guó)は各地から葫蘆島へ向かう交通手段などの便宜提供を一手に引き受けた。葫蘆島での送還事業(yè)は1948年まで続き、當(dāng)時(shí)の厳しい政治情勢(shì)にあっても中止されることはなかった。3年間で105萬人が祖國(guó)に戻った。
しかし、在留日本人の送還事業(yè)は終わらない。1949年に中華人民共和國(guó)が成立した後、中國(guó)政府はまだ多くの日本人が中國(guó)に留まっている狀況を考慮し、人道主義の精神から、日本人の送還事業(yè)を継続した。1953年に中日両國(guó)が調(diào)印した在留日本人の帰國(guó)援助に関する公報(bào)によると、3萬人以上が上海、天津、秦皇島の3港から日本へ帰國(guó)した。これら日本人の中には、戦後も中國(guó)に自らの意思で殘り、中國(guó)革命や國(guó)家建設(shè)に參加した人もいた。1956年から、撫順と太原の戦犯管理所に入っていた日本の元軍人らも、矯正の後続々と釈放され、同様に祖國(guó)へと帰された。1972年の日中國(guó)交正常化後には7千人の殘留婦人と殘留孤児が日本に帰國(guó)した。これにより、帰國(guó)を希望する在留日本人の願(yuàn)いがすべて実現(xiàn)し、送還事業(yè)は正式に終了した。
「人民網(wǎng)日本語版」2006年6月22日
